Instructor

 

原 伸定
昭和45年生まれ。
千葉大学園芸学部卒
略歴
幼少の頃より小田原市空手道協会で指導していた父に空手の手解きと訓董を受ける。
高校二年の時に大磯町体育協会空手道部に転部。地元の師範の推薦で大学入学を期に(社)日本空手協会総本部道場の門を叩く。西湘支部師範代を経て平成27年二宮町に道場を設立。
戦歴
平成6年全国空手道選手権大会団体組手3位
平成7年関東記念空手選手権大会組手準優賞
第51回国民体育大会空手道部門軽量級組手入賞
平成22年関東地区熟練者空手道選手権大会 個人組手、個人形準優賞
平成31年度熟練者全国空手道選手権大会個人形組手敢闘賞
(公社)日本空手協会公認指導員
(公財)全日本空手道連盟公認指導員
スポーツコーディネーター
2020第14回世界空手道選手権大会(中止)個人型・個人組手日本代表
(公社)日本空手協会五段

 

ごあいさつ

日本空手協会相州二宮

代表・師範 原 伸定

上手に褒められてますか

伝わるように叱れてますか

『だから言ったでしょ!』

『あなたのせいよ!』

『○○させないからね!』

『○○だったから○○して良いよ!』

『何度いったらわかるの!』

つい、言ってしまいがちなこの言葉。

どこのご家庭でも思い当たる節があるのではないでしょうか。

 

改めまして、この度はご見学、ご体験、誠にありがとうございます。

当道場では、日本の誇るべき武道である空手道の伝統的稽古法(立腰)により技術向上を目指しながら、近代的スポーツ理論(コーディネーショントレーニング)を取り入れ、『自分で、どんどんできる子』になれるよう、楽しく厳しく、稽古をしおります。

暫時、ご見学をされながら、本稿にお目通し下さると幸いです。

 

空手を通じて45年間、延べ千人以上の子供たちを見てきた感想でいうなら、子供達にとっては、本当に難しい時代になったと実感しております。

 

ある意味で『良い子』が物凄く増えた。

一見、なんの問題も無いように見えますが、言い換えれば『静かに大人の言う事を聞き、はみださないよう、集団のルールに従う、大人にとって都合が良い子が増えた』、と感じます。

 

 

騒がず静かに、大人のいう事をよく聞いて、大人の言う通りに行動する子が良い子だとしたら、逆に、大人の言う事を聞かず、主体的に行動し、自己主張が強い子は、悪い子って事になるのでしょうか。

連日テレビやネットでは個性の時代と言われ、他者とのあらゆる違いを多様性として認め合い、独自性が強い人ほど尊重しなさいと言わんばかりの報道が街にあふれています。

結果、聞き分けの『良い子』達は個性を求めて現実世界ではなく、時を惜しんでスマホをのぞき込みSNSYoutubeに釘付けになり、他方、『悪い子』達は、成長に応じ、大人と折り合いをつけるために独自性を埋没させていき、他者との関係構築に困難さと息苦しさを感じるようになる。そんな『自己肯定感が低い子』、『承認欲求が満たされない子』が無尽蔵に生み出されるようになっている気がします。

それに日本人の伝統的な謙遜・謙譲文化がコロナ禍でその傾向に拍車をかけ、他人と無制限に接する事を控えることが新たな社会規範となった今、マスクにその身を隠す事に慣れてしまった子供にとって、ある意味、前代未聞の受難の時代になったと言えるではないでしょうか。

 

本日お出でになられた方も、恐らくですが、武道教養として礼儀作法を身に着け、身心ともに壮健になって欲しいというだけではなく、漠然とでも背景には、こうした事情もあるのではないのかなと勝手に想像しております。

じゃなきゃ、うちの空手道場が大人気だなんて説明がつきません。()

 

さてさて、少し脱線してしましましたので話を戻します。

 

この道場では、ほめ方としかり方を重視して子供達の成長をサポートいたします。

 

声掛け次第で子供は変わります!本当です。

 

『だから言ったでしょ!』批判する『応援する』目的が達成出来るようにサポートします。

『あなたのせいよ!』責める『励ます』うまくいかなかった時、失敗した時に寄り添い勇気づけます。

『○○させないからね!』脅す『聴く』子供の気持ち、声によく耳を傾けます。

『○○だったから○○して良いよ!』褒美を見せる『信頼する』偏見を持たずに子供の力を信じます。

『何度いったらわかるの!』否定を繰り返す『受け入れる』一人の個人として敬います。

 

これを空手道の伝統的な稽古法により継続し、習慣にしてしまうことで、びっくりするくらい劇的に変化します。

 

 

当道場の理念

➀子供の全体(理由・気持ち・考え方)をみて接します。

②子供に対するイメージ。一人の人間として大人と同等の権利を有し、子供にはできる力があると信頼します。

③愛情。行動の良し悪しにかかわらず愛情を注ぎ、子供の成長に寄り添います。

④接し方。一緒に考え、共に悩み、手を取り解決に向かいます。

当道場の特徴

➀カリキュラム  コーディネーショントレーニングを取り入れた伝統的武道教育(立腰)を個人に合わせた稽古致します。

②教育理念    自己主導型の人間を育てます。

③接し方     子供の能力、自立の意思を尊重・促進。楽しく、学べる。来たくなる道場です。

④関係性     相互尊重。対人稽古を通じ自然と謙譲と尊敬が身につきます。

⑤最終目標    自主性を持つ人に育てる。武道教育のゴール。人生は死ぬまで学びです。

 

コーディネーショントレーニングと立腰(りつよう)について

コーディネーショントレーニングとは

聞きなれない言葉かと思われますが、簡単に要約すると

【自分の身体を巧みに動かす能力】のことです。

日本では調整力とも言われ、運動をする上で必要な7つの能力のことです。

 

【リズム能力】 リズムを養いタイミングを上手につかむ能力

【バランス能力】 バランスを保ち、崩れた姿勢を修正する能力

【変換能力】 状況の変化に合わせて動きを切り替える能力

【反応能力】 感覚器から入る情報に合わせて素早く対応する能力

【連結能力】 身体全体を円滑に動かす能力

【定位能力】 動いているものと自分の位置関係を正確に把握する能力

【識別能力】 道具、身体の部位を上手に操作する能力

 

空手道とは、相手との間隔(間合いと呼びます)を一定に保ち、動き回りながら敵の攻撃を察知し、それを適切に防御し、さらに相手の隙を誘い、より効果的な箇所へ瞬時に打突を繰り出す格技です。

これを、コーディネーションに置き換えて言えば、リズム能力→識別能力→定位能力→反応能力→変換能力と、あらゆる感覚器官を動員し、速やかに連携させて全身運動を行う事となります。

 

空手道は、このコーディネーション能力のもとになる神経回路を発達させるのにもっとも適した運動体系の一つであり、年中~12歳くらいまでの間にもっとも発達するといわれているこの能力を養うために、非常に効果的であると言われております。

 

立腰(りつよう)とは

呼んで字のごとく、【腰(腰骨)を立てること】です。

腰は要なのですが、この腰を立てると、まず、姿勢が良くなります。

姿勢が良くなるとで内臓はあるべき場所に正しく収まり、内臓は元気一杯。

大脳への血流もよくなり集中力、忍耐力が漲ってきます。

古来武道というのは、精神鍛錬、心身鍛錬に効果があるといわれておりますが、この立腰が大きな役割を果たしていると思われます。

背筋を伸ばし腰を立てると、目線が上がり威厳が備わるようになり、

圧迫されていた肺は大きくひろがり、自然な呼吸法が身に付き声が大きくなる。

背筋を伸ばし、大きな声で挨拶が出来る様になれば自ずと自信も持てるようになってきます。

 

【空手道では呼吸法に合わせた、この立腰と姿勢を非常に重要視します!】

 

美しい姿勢を保ちながら型や基本を反復することで健全な肉体だけでなく、精神力も鍛える事が出来るのです。

人前で背筋を伸ばし、臆せず、堂々と自分が考えていることを主張する。

 

現代人にとって一番必要とされる能力だとは思もわれませんか?

空手道は伝統文化的な武道としての一面だけではなく、様々な研究により、身体操作法を学ぶ上で近代スポーツ理論も内包されている素晴しい運動技術です。

当道場では、ご高齢の方や、持病疾病等にお悩みの方々の心身鍛錬だけなく、幼児期~小学生における成長期の身体能力の向上にも力を入れており、身体操作を無理なく楽しく出来るように、このような取り組をしながら武道教育を行っております。

もちろん、この身体操作法は空手道のみならず、サッカー、ダンスといった他種目に於いても将来、十分、役に立つものだと信じております。

 

本日はお忙しい中、当道場にお出で頂き誠にありがとうございました。

またお会いできるのを楽しみにお待ちしております。

 

日本空手協会相州二宮道場額